書類

無事にニャコさんが二年生に進級しました。

春休みから始業式までの間、児童クラブに行ってもらわなければならないので母はせっせと弁当を作り続けました...苦行。

やっと学校給食が始まったので万歳。いや~、本当に給食って良いですねぇ。ありがたいことです。

ニャコさんの弁当は、中学生が食べるんじゃね?というくらいの量なのですが、まだ足りない、と言うのでバナナも付けておりましたが(丸々一本)、母は不安でしかありませんでした。

いや、絶対この量多いって...と思いつつ、しかししっかり食べて帰ってきていたので減らすわけにもいかず...。

給食が始まって、おかわり勝ち抜き戦にも参加しているようで(大体負けているらしい)、男の子に混じって熱い戦いを繰り広げているようなのです。

しかし...、食い過ぎ感が否めない。あの、ひょろっとした体のどこにそんなに入るのだろう...と思うくらいニャコさんは標準的な大きさの小学二年生。

フードファイター感が否めなくなってきてちょっと怖い母です(この前もうどん二玉食べてたしな←おかずも普通に食べてのおかわり)。

 

さて、新学年になると提出しなければならない書類がいっぱいありますね。

超集中して書類に記入しまくっていた母はある書類で「あああああぁぁぁぁ」となりました。

ある一枚の書類の最後に電話番号を一つ書けば出来上がり、というところで気づいたのです。「鉛筆で記入してください」

「マジで!?」

何故冒頭に書かぬ!?何故(記入すべき欄の)最後の最後に書くのだ!?とさんざんぱらその一枚の書類にペンで書き込んでいた母は絶望すら感じたのです(大袈裟でしょうが、何枚も何枚も書いていて行き当たったこの注意書に『何ですと!?』となりませんかね、ふっ)。

何枚もある書類の中の一枚なのであれなんですが(加筆修正がある書類だそうで)、驚いた母です。ダメですね、最後の最後まで読んで書き始めなければ。反省しつつ、最後の電話番号だけ鉛筆で記入してみました。無駄な足掻きな気がします...。

 

一昨日、ニャコさんが二階のお父さんの巣(部屋と呼ぶには部屋が気の毒なので)からすごい勢いで降りてきました。最後の一段で転んだ音もしたので、何やら本当に急いでやって来た模様でした。

「おかーさんこれ!!」

と、両手に抱えていたのは尋常じゃない量のタバコ(カートンで買ったのをバラし、綺麗に箱のままきっちり詰め込んだでかい箱)。

「奪ってきた!」

すごい海賊感のニャコさん...。

お父さんは喫煙者ですが、やめるやめると言う割にはやめたのを見たことのない見事な「やめるやめる詐欺」の人なのです。

今まで吸ってきた人間がやめれるわけがない、と思っている母は野放しにしていたのですが、ニャコさんは正義の人なので、厳しいのです。

「隠そう!」

ニャコさんは興奮して言い募るのですが、母はいまいち乗り気にならない(だってどうせ返すことになるし...)と思っていると、すごい勢いでお父さんが降りてきました、「どろぼー!!!」と叫びながら。

瞬間、何となく母は座っていたコタツ(うちはまだ布団付き)にそっとでかい箱を隠してみました。

母が特にキーキー言わないことを知っているお父さんはニャコさんにロックオンしたまま「どこで!返しや!」と怒っています。

口を割らないニャコさんは再び二階の巣に突撃し、新たに三カートン奪取してきました。...どんだけ買い込んどるんじゃ。

結局、どこにあるかわからないままお父さんは不貞腐れて二階の巣に戻りました。

母は野放しを少々反省して、タバコを隠すことに協力しました。持病の薬の効果を帳消しにするモノをこのまま吸っていてはやはりダメですよね、ということで。

ニャコさんは再び巣に入ってお父さんを説得しております。

「あたしはおとーさんに死んで欲しくないが!体に悪いって言いゆうやん!」

...すごいなぁ、ちゃんと説得してる、と一階で聞き耳を立てる母。何やら言い合いをしていましたが、ニャコさんが降りてきました。

「おかーさん、タバコ返しちゃろうか...」

半泣きです。いつも仲良しなので、怒られたショックで弱気になっているニャコさん(この場合怒るお父さんが悪いのです)。

そこで母が根性を出す番です。

「あんたは何の為に盗んできたがで!(盗んではいない...) 本気やないがか!(そこまで本気ではない...) 覚悟が足らん! そればあのことで弱気になるがやったらやめちまえ!(良いことしてるのに...)」(←行動を起こしたニャコさんを鼓舞しているのですが、そう聞こえますかね?)

......で、ニャコさんは改めて本気を出し、後で降りてきたお父さんにタバコの隠し場所を言わないことに成功しておりました。めっちゃ言いたそうな口をしていましたが、鬼のような母の顔を見ては思い直しておりました。お父さんはまさか母が加担していると思っていないのか(はたまた恐怖ゆえか...)、聞いてきません。ま、聞いてこられても「知らん」で通すつもりですが。

「四万円分あったのに...」

と、ぶつぶつとお父さんは昨夜も呟いておりました。

ま、どうせ四万円分吸わないままで終わるようなことは出来ないでしょうがね。