乱雑

さて、前回の「お父さんとはもう二度と一緒に寝ない」宣言をしたニャコさんの続報です。

結局寝不足のまま登校したニャコさん。帰るなり、「やっぱりおかーさんと下で寝たいがよっ」と熱く熱く叫んだのでした。眠れないのがこんなに辛いとは!!みたいな様子です。夕飯を食べながらも合間に床で寝そべったり、宿題をやりながらもごろついたり、とその憔悴っぷりは気の毒なほど。

.......そんな様子を見ていた母には「あたしは一人で寝たいんじゃ!!!」と言う力は残されていなかった。すごすごと二階からニャコさんの布団一式を下ろし、母の布団(堂々と真ん中に敷いていた...)の隣にぐいぐいと並べたのでした。

(さようなら、たった一日だけの自由...)

「ごめんでー(てへっ)」

と、満面の笑みのニャコさん。

仕事から帰ってきたお父さんはその現状を見て、「たった一日だけやったか」と呟いたのでした(その顔は何だか嬉しそう←この人こそある意味自由になったのですよ!)。

余談ですが、職場の同僚は元旦那さんのイビキにムカついて、濡れた手拭いを顔にかけたそうな....。「すごい勢いで起きるで、けけけけけけ」と、試すように勧められたのだけれども、どうだろうか....母は怖くてやれないのだが。

イビキも呼吸も永遠に止まりそうな気がして怖いのだけれども、....どうだろうか。多分一緒に寝ていたらやってみただろうな、とは思うのです。嬉し恥ずかし新婚の、狭いマンションで居た頃、襖を隔てた隣から聞こえる怪獣のようなイビキに母は戦慄したものでした。

(あたし、発狂するかも!!!)

耳栓と、「夫より早く就寝する」という気合いと根性で乗り越えた日々を思い出した母です。そして、今の家に引っ越した瞬間から「ゆっくり寝ぇやー♥️」と仏のような顔で二階の部屋に追いやったのです(既に乳飲み子のニャコさんが居たけれども。三時間おきに起きなければならなかったけれども!一人でやりまっせ!)。

 

で、一日で舞い戻ってきて異常に早く就寝したニャコさん。暗闇の中後から布団に入った母の耳に入ってきたのは、「スカースカー」というそれはそれは心地よい寝息でしたとさ。

いやいや母的には全然めでたしめでたしではないけれど!?

冷静になって見てみると(暗闇ですが)、ニャコさんの勉強机プラス前日購入した棚(4つ!)の段ボールと一緒に寝る羽目になっているのです!

どうみても狭い和室に一人増えている状況です。

いやいやいやいや......おかしいっしょ。勉強机拡張の為に一人減らしたはずなのに、戻ってきてその上もう一人増えているって。あれ~~~?

 

.....という感じで一週間を過ごして一昨日の土曜日。

お父さんと母は気合いを入れて棚を組み立てました!完璧なる連携プレーでひたすら組み立て組み立て.....。

「あたしにできることがあったら....」とキャハキャハと明らかに足手まといでしかないニャコさんをバッタバッタとなぎ倒しながら完成した棚を勉強机にドッキングして、あーでもないこーでもない、と地震対策に勤しんでいたのですが、なかなか決まらず続きは明日、となりました。日曜日は母が仕事だったので、あとはお父さんにお任せ、です。ま、これ以上母の出番もないしね、と。

棚自体はすごくいいのです。しかし、これを重ねようとするとちょっと危ないかな、となったので(滑り止めマットだけでは心もとない)、棚同士をL字金具で固定するしかないんじゃない?と提案して出勤した母だったのですが....。

あらまぁ帰ってきてビックリ。

朝見た光景と何ら変わりない様子に母は絶句.....。なんなら机の上はごちゃごちゃとおもちゃ展示場(にしか見えない)。

「どーゆーことじゃい」

と、勢い声も低くなりますわい。

お父さんいわく、固定したところで高さ的に危ない気がして(だってその下で母子が寝ているのだから)。

....何ともお優しいお考えですなぁ(けっ)。

 

そして、勉強机プラス組み上がった棚4つ分(母の計算では人一人分以上)とニャコさんと母、という新体制での和室共同生活が始まったのです.....。

マジか....。

 

大胆なれ大胆なれ、と呟きながら母は色んなパターンを提案してきたのですが。

いっそ勉強机を二階に上げたら?(これが一番マシ)←これなら棚を重ねてもOKとお父さんからお返事があったのだが、ニャコさん的にはNG(一人で二階はイヤ)

母とニャコさんが二階で寝たら?(母の母からの至極まっとうな提案)←これが嫌だからこんなに考えているのではないか!(テレビも何もない部屋でいきなり九時に寝るのは母がイヤ)

結局、しばらくはこれでいくしかないんじゃない?と母は諦めの境地に達しつつあります。二晩ほど棚たちと過ごしていくうちにそれりに馴染んできたような気もするし(気のせい)。

何より安心しきって「スカースカー」と眠るニャコさんをこれ以上翻弄するのは悪い気もするし(多分翻弄されているのは母)。

........と自分を誤魔化し始めた(もう全部が面倒くさい)母です。